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マンションでトラブルが起きた場合の管理組合や理事会の役割

先日も、マンション居住者から上階居住者とのトラブルの件について、
管理組合に仲裁に入ってもらい、話がしたいと要求がありました。

実際に、このような話はよく聞きますが、最初に結論を言ってしまうと、
管理組合には住民間のトラブルを処理する業務や義務はありません。

また、管理組合から業務を付託された理事会に至っては、下記にあるような定型の管理業務しか行えません。

マンション標準管理規約による管理組合理事会の業務

第54条 理事会は、この規約に別に定めるもののほか、次の各号に掲げる
事項を決議する。

  • 一 収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案
  • 二 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止に関する案
  • 三 長期修繕計画の作成又は変更に関する案
  • 四 その他の総会提出議案
  • 五 第17条、第21条及び第22条に定める承認又は不承認
  • 六 第58条第3項に定める承認又は不承認
  • 七 第60条第4項に定める未納の管理費等及び使用料の請求に関する訴訟その他法的措置の追行
  • 八 第67条に定める勧告又は指示等
  • 九 総会から付託された事項
  • 十 災害等により総会の開催が困難である場合における応急的な修繕工事
    の実施等

会計に関する業務と定型の保守計画の立案と修繕、それと規約に定められた規則を守るように勧告するまでです。
住民間でよくある騒音や異臭などのトラブルは主観的な要素が多く、規約には何ら定めがないので、
管理組合や理事会がそれらに対応することは不可能なのです。

マンションで発生するトラブル

マンションで発生するトラブルは以下のように分類できます。

(1) 共用部分に関するトラブル

(2) 共用部分とは関連のないトラブル

このうち(1)のトラブルに関しては、管理組合に保守維持の義務があるので対応しなればなりません。
エレベーターの故障や屋上からの漏水などです。

そして(2)のトラブルは、さらに次のように分類できます。

[A] 使用細則で定めた事項に関するトラブル

[B] 使用細則で定めのない事項に関するトラブル

[A]に関しては、管理組合や理事会は、規約に基づいて勧告や指示が出来るが、
実際的に効力のある措置は管理組合総会の決議を経なければとることができない。

例えば、ペットの飼育に関しては、管理規約の細則に規定があるので、
細則に違反しているとのトラブルに関しては、勧告などの措置をとれます。

しかし、住民間のトラブルのほとんどを占める[B]のトラブルでは、
管理組合や理事会が果たせる役割は、ほとんど無いと言っても良いでしょう。

とはいえ、入居者が最初にトラブルについて訴えるのは管理事務所や管理人であることが多く、
個々事情に応じたアドバイスや当事者間の連絡などは、権限がなくても可能です。
また、このようなトラブルは、話を聞くだけで状況が改善される場合も多いです。

管理組合や理事会の役割が、管理費の徴収運用や共用部分の維持管理に限定されていることをよく理解して、共用部分との関わり具合によって、保険適用の問い合わせや工事業者の手配までの業務にとどめるのが最善でしょう。

賃貸の方も、分譲の方も、管理組合や理事会の役割が共用部分の管理にとどまることをよく理解して、
管理人が何でも屋さんでないことを知ってもらう必要があります。

また、普段から町内会活動や管理組合活動に参加して、自分もコミュニティの一員だと意識することで、協調性を高めましょう。
近隣、上下階の住民とコミュニケーションをはかることで、一方的な主張をせず、お互いに妥協する方法でトラブルを防ぎ、解決することが出来るようになるでしょう。
居住者個々の自助意識を高めることで、マンションのコミュニティもより良くなっていくと思います。

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自主管理 管理組合法人と管理人

シャトー富士は自主管理方式のマンションです。

また、管理組合は法人化されています。

住戸数も140戸以上と多くなると、管理費や修繕積立金の予算も大きいのでしっかりした組織で、各組合員が意識を持って管理することが大切です。

先年の大規模修繕でも、予算は約1億4千万円の規模で行われました。

この規模の大規模修繕を、仕様作成、業者選定、など最初の工程から、受取検査や工事後の保障工事の要望まで、最初から最後まで、自分たちだけで行えるマンションは少ないと思います。もちろん、顧問建築士や顧問弁護士などの専門家のサポートも受けますが、管理組合がきちんと機能し、組合員の自助協力の意識が高いことを証明していると思います。

 

日頃の管理は管理組合法人で雇用している管理人と会計担当者が常駐しております。その点でも、共有部分のトラブルなどへの対応は迅速だと思います。

管理人はマンション住み込みなので、住民とのコミュニケーションも良好で、管理人が住民の声の窓口になることで、管理組合も住民の要望に素早く反応することができています。

それに、専門の管理会社を使わないので、管理費がかなり安くなります。

もちろん、修繕積立金は古いマンションなので平均的な金額を徴収していますが、普段のマンション保守管理においては、十分な予算が確保できています。

 

最近の新築マンションはほとんどが管理会社による管理が一般的です。しかし、管理会社は企業として営業利益を追求して業務を行っているので、本来管理組合が目指すべき住民の利益とは必ずしも一致しません。

良く聞くのが、管理業務の境界線の曖昧さです。管理対応する時間も、夜中の水漏れなどが発生すると、管理会社としては、高い人件費に加え、夜中の時間外手当も必要です。しかも、大手でも、夜間常駐者は少なく、一人で何棟ものマンションを担当するので、連絡してもなかなか駆けつけてくれません。つまり、本来管理組合が行うべき業務も、管理会社の都合によって、住民各戸が対応せざる得ないことが多いのです。

逆に、トラブルが無い場合にも、巡回などの経費は発生します。平穏な日常生活の中では無駄な費用と言えるでしょう。

 

一番良いのは、日常の何もない時には余計な費用がかからず、水漏れや故障などのトラブルがあった際にだけ専門業者が対応してくれることです。

そんな、都合の良い管理の形態を選べる点が自主管理の良さでしょう。

 

今後は、住民の高齢化や少子化などで、マンションコミュニティを維持することが難しくなっていくと思います。そんな中で、どのようにマンション管理を維持するか、検討が必要でしょう。